2009年クール別ベスト5

 

2009年10月期

1.NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲 第一部」
全編すべてを見て判断すべきかもしれませんが、続編まで1年近く待てということなので、取り上げました。
快作。これが大河だったら・・・。
配役も豪華だし、台本は素晴らしいし、日本の近代国家への創世記の意気込みが伝わってきて。いい。
どうしても「天地人」とはかなりな差を感じる。90分5回のみというのはもったいない。
続編を1年待てというのは酷だな〜。
待たされるのは「白洲次郎」で体験していて、これは気が抜けるよ。
こういう作りはどうなんだろう?

まあ役者さんのスケジュールとかいろいろあると思うけど。
半年間ということで全編一括制作したら???
2.TBS日曜劇場「JIN―仁」
リアルではないのにこの説得力。まあ惜しむらくは再三の現代への時間移動への振りへの結論があんなことだったのか。
ドラマとして一定の完結がないと意味がないな。
とはいえ出来がいい。快作。
3.NHK土曜ドラマ「外事警察」
裏の裏、底の底・・・まったくどこまで人をだますのかということでしょうね。
ただあの結末はちょっと肩すかしかなー。
住本がラストああなるのもちょっと。まあそうはいっても出来はいい。
4.KTV「リアル・クローズ」
ちょっと適当な流れあるし、もうひとつなのか。
でも第7話は秀越だった。だから派遣社員の小西が捨てキャラになったのは面白くないなー。
レギュラーの派遣社員の佐々木凌さんのキャラは原作どおりかもしれないが、もっとうまく絡むエピが作れたのでは。
達也君のその後はどうなったのかな?
5.YTV「傍聴マニア09〜裁判長!ここは懲役4年でどうですか」
題材はタイムリーで面白いけどな。掘り下げはちょっと浅いかな。
南明奈ちゃんがまあまあだったのが意外か。
向井理君はこの時間帯にしてはさわやかすぎ。逆に六角さんは気持ち悪すぎ。

(番外)

NHK大河ドラマ「天地人」
結局そうするしかないんだけどな、地味な直江兼継への無理やりのリスペクトに終わってしまった。
あったにしても親密すぎるのか?真田幸村との交流・・・。
彼を使った千姫救出のプロットも無理やりかな。
後半の人生はさらに地味だっただけに題材がちょっとつらいのでは。


NHK土曜ドラマ「チャレンジド」
視力に障害のある人が教師をしているとは思わなかった。
大変な努力ですね。素晴らしいです。
ドラマではやはり予定調和的なものがどうしてもあるのだけど、
でもこういうことを描くことは意味合いのあることではないのかな。
障害がある方のつらい部分を知るということは一般人として貴重なのでは。
人の痛みをわかる方こそ教師に向いていると思う。いい作品。

NHK木曜ドラマ「ロメス〜空港防御システム」
もうひとつかな。大倉君もなんだかオーラがないし。
国中涼子さんの格闘シーンが途中で見られなくなったのは(まあそういうエピなんだけど)面白くないなー。

こんなところでしょうか。

2009年7月期

1.「再生の町」 (NHK)
最終回、まあやっぱり結論を出さなきゃいけないわけだし、
汚職のエピを入れたり、最後の説明会、あの路上ミュージシャンの訴えもちょっと苦しいかな。
あれで議事進行の全体の雰囲気が変わるほどなのか・・・?弱いんじゃないか。
何よりももうちょっと両派の討論の中でエピの進みを表現してほしかったかな。
でもNHKらしい着想だと思うし、いい作品ではあると思う。

筒井君も頼りなさは目立たなかったし、
近藤正臣さんのキャラはやっぱり悪役過ぎてあざといのだけど。
吉田栄作君の市長も似合っていると思います。

2.「ふたつのスピカ」(NHK)
SFなのに作った感じも少なく素直に見ることが出来た。
若い子供達の群像がいい感じで描かれている。コミックス原作とは思えない
3.「おかんの逆襲〜我が家のリフォーム戦争」(NHK大阪)(単発)
面白い。やっぱり三島ゆり子さんは紛れもなくオカンだね。
何か懐かしい、少し昔のタイプのドラマなのかな。
でもいい感じ
4.「リミット〜刑事の現場2」(NHK名古屋)
1よりは作りすぎた感じ。
終盤、黒川の犯行の流れはドラマ的に過ぎ不自然。
それなりの説得力はあるがここまで作るのはちょっとあざといのでは。
それにしても鉄矢さん。濃いなー。いい
5.「コールセンターの恋人」(EX)
ラストでも初回のままのクレーム対応の都倉君。彼が成長して、変わったというエピじゃないの?
でもミムラさんの活躍もあっていい出来なのかな。

(番外)
「赤鼻のセンセイ」(NTV)

参太朗のキャラが、連続ドラマだからしょうがないのかもしれないけれど。
変化していかないのは疲れる。エピもちょっと都合がいいし・・
でも子供達がかわいいし。ほっとする場面もあったかな。

「任侠ヘルパー」(CX)
着想は面白いけども、これで介護問題に一石を投じたという結論は感じられなかったような気がします。


「ブザービート」(CX)
月9だ。ラブストーリーだ。だけどねちょっと物足りない。
直輝の優柔不断なキャラ設定なのだけど、それにしてもちょっとどうなんだろう。
もう少し鋭くてもいいんじゃないかな。
バスケ部分は元気でいいのに。
そして、やっぱり巷間でいわれるように、相武紗季さんと北川景子さんは配役が逆だったのだろうか。
あの試合中の叫びも、紗季さんだったら不自然じゃなかったような気がする。
上矢家実家(母;真矢みきさん、妹;大政絢ちゃん)の家庭には、
直輝にとっては癒しが足らないような気がする・・なぜだろう?

「つばさ」(NHK朝ドラ)
微妙な母娘の関係が繰り返し描かれ、ここが朝ドラの特徴とはいえ、半年もぐだぐだと見せられると疲れる。
翔太君のキャラがどうも何か微妙なのか、終盤、最終週までつばさの恋愛シーンはほっておかれるし、
もう少しストーリーは何とかなったんじゃないかな。せっかくの多部ちゃんなのに。
やっぱり朝ドラのドラマ展開って難しいのかなー。

2009年4月期

1.EX「臨場」
面白くはあるのですが、
各回のエピソード、過去にあったミステリーの設定を焼きなおした感じが見えて
ちょっと脱力。まあでも内野さんの存在感なかなか、出来はいいのでは。
ゴンゾウには及びませんが。
2.NTV「アイシテル〜海容」
納得できる終わり方かな。予定調和もあるけども。
一定の結論が必要なドラマならではの解決か。でもこれで妥当な気もする。
ともあれこんな濃い、つらいテーマによく踏み込んだと思う。
加害者家族と被害者家族の邂逅という必要もあって、
多少無理な設定もあったと思うけど全体にはいい感じゃないのかな。
3.KTV「白い春」
ちょっと昔のドラマにあるような設定だけど。何か納得して見てしまう。
ここでの吉高さんはあまり濃くないけど、こういう感じはいい。
うまいというよりはナチュラルに子供らしい大橋のぞみちゃんがいい。
ラストは微妙。昔の映画のような終わり方はなんだかな。
4.TBS「ぼくの妹」
初回里子の事故からの九鬼の暗いキャラ。これは濃いドラマなのかなと思ったのですが、
結局兄妹の人情話に・・・。まあよく見ればいい話になっていたのか。
オダギリ君のちょっと小心者キャラと、まさみちゃんの大胆な妹。
二人の演技でいい話になったのかも。
5.CX「婚カツ!」
やっぱり王道だったですね。邦之と春乃のカップル成立。
婚活の話はいつのまにか商店街起しの話にすり替わっていますね。
まあそれはそれでいのじゃないですが、多少都合はいいですが、
終わりに盛り上げるエピになっていたのかな。

このドラマは助演のキャラがやや地味ですが
キャラが立っていてわかりやすかったです。
CX「恋におちたら」のような流れるカメラワークも個人的には嫌いじゃないけど、
これは好みの分かれるところじゃないかな。

その他
NHK「遥かなる絆」
久枝の杏林大学で日本の聴講生と言うことで過去の戦争のことで話題にされてしまうエピ。
中国では太平洋戦争の細かいことは子供のころから教育を受けているようだ。
このことは日本では簡単に触れられるだけでほとんどスルーされてしまっている。
やられたほうはいつまでも覚えているということか。
重い戦争の話。ドキュメンタリータッチ。
ドラマのさまざまなエピで戦争の事を忘れないでいるのは大事なこと。
ドラマ的にはドキュメント的な話が多くて
少し違うような意味合いもしますが
鈴木杏さんが好演していて、いい感じです。

TX「湯けむりスナイパー」
各話のエピの掘り下げが浅いというか、
短時間で2つのエピは詰め込みすぎかな。
重くないのは気楽ではあるのだが
最終回、ゴルファー(殺し屋)がだんだん終結の予定調和的に、
走っていくのが見えるのはどうなのかな。
エンケンさんはやはり白い春よりはこちらのほうが合っている

NHK「ツレがうつになりまして」
3回だけですが、1回45分なので、スペシャルドラマと考えたほうがいいのかな。
わかりやすくうつの原因を描く、まあそれでもいいのかな、
現在は安定しているようなのですが、自分のことか書かれていいのか。
それほどよくなったといっていいのでしょうか。
原田泰造くんがなかなかいいですね。篤姫(大久保利通役)よりはうんといいな。
紀香さんはうるさい感じがウザイくらいうまい。
なんにしても旦那さんの思いに気づいたのは上上なのですね。
すべての人がなかなかこうはいかないのかな?

NHK「風に舞い上がるビニールシート」
国連難民高等弁務官を扱ったドラマは始めて見るのだけれど、
要するに東京の事務所での役割が主。
むろん難民の話も出ては来るのだけど、主にエドとのエピソードをからめての流れ。
難民出身のピアニストのエピも出てくるが、
この俳優さんが実際に難民だったとかの話もちょっとどうなのかな。
まあサヘル・ローズさんは外タレさんとしては、なかなかだと思うけど、
この出自からエピを起したというのかどうかはわかりませんが、
どうもちょっとと思います。
俳優経験の少ない方の表現、わかりますけど受ける感じが遠いかなと思ったのですが、
じゃあ誰がこのリアルな感じをということもあるので・・・・これは微妙だな。
最終回のエピのほうがまだいいのかな。
まあこれもエドのエピだけに、結局この話で終始したのか。
国際的な話が舞台での恋愛ドラマという話ではないと思うのだが、
とはいえ吹石さんはうまいな。そして片平なぎささん。上司らしい。

2009年1月期

1.ありふれた奇跡(CX)
結末は予想されるものだったので、その結論にどう導かれるのかということだったのですが、両家の集まりでの四郎さんの話が、とても説得力あふれる内容。うまくまとめましたね。
まあ大きな事件は起こらない話で、山田太一さんの往年の名作に比べれば脱力感がありますが、でもさすがに意味深い、他のドラマとは違う充実。
やっぱり仲間さんは固いかな。でも逆に彼女の持つ自然さがこのかっちりと作られたドラ
マっぽい状況の中で、少し違う雰囲気を出して、ほっとした楽な方向に持っていったような気もします。
これは功罪相半ばするような感じですが、でも個人的には悪い感じはしない。
2.お買い物(NHK)
まあカメラを東京に買いにいくだけで、そしてかつての老夫婦の東京での記憶が蘇るというところが主題だけど、ゆっくりした流れ。一場面が長い。
これは若い人には向かないでしょう。でも私にとってはとってもいい感じ。
とにかく久米明さんと渡辺美沙子さんの演技が自然で素晴らしい。
そして孫(市川実日子)のからみが自然で気持ちいい。
あのラストはしょうがないか、老人だし・・。
結論を出さなくても、と思うのですが・・。ちょっと哀しい
3.博多はたおと(NHK)
全国放送は2月でしたので対象にさせていただきました。
星野真理さんがいい感じ。博多織を題材にうまくドラマにしていると思います。
地味かもしれないけど、こういうものは好きです。
4.幼獣マメシバ(TVK)
これはやはり教養小説なのか。佐藤二朗くんの気持ち悪いキャラを全開に、走ったというか歩いた話。
こんな地味なドラマを放映してくれてありがとう。
まあ快作と言うわけじゃないが・・それらしく見せようとするドラマよりはうんといい。
ラストをはっきり決めていないのは映画版へのつなぎか。
それとも芝二郎はこの時点ではまだ成長し切れてないのか・・
まあそのほうがありきたりじゃなくなるからいいけどね。
ある意味切ない話なのだけど。
すべての人が共感するとは思えないけど私は共感します。

5.トライアングル(KTV)
葛城均のかかわった会社での事件についての振りって、最終回まであっただろうか。
まあ最後の盛り上げのためとはいえあれはちょっとどうだろうか・・。
何かスッキリしない・・。
小日向さんはさすが、でもこの結果を知っていて「SANDAL」の後、同じタイプの刑事役を引き受けたのかなー。自分が犯人と知らないと、振りとかの演技は出来ないと思うのだが、まあ意外性を狙ったということもあるのかもしれないし。
亮二とサチの恋愛模様も感情移入が出来なかった。ともあれ微妙な感想・・
出来はもう一つかな。
その他のドラマ

フジテレビ開局50周年特別企画 「黒部の太陽」(CX)
CXとしては骨太な作品。昔見たプロジェクトXを思い出す。工事のエピはリアルなもの。
盆休み明けであてにしてはいなかった作業員が思いがけず帰ってくるところなどリアルでちょっといい感じなのです。
関電の滝山さんの娘さんの話、一部デフォルメはあるものの、リアルなエピソード、つらい話です。
倉松さんの恋愛模様はフィクションだと思いますが、この人の人柄を表すには硬質な部分だけでなく、ほっとする部分も入れたのがいいのかもしれません。
こういう作品はやはり記録的な話がメインになってきてそれが分かりやすく伝えられることがよいのじゃないですか。
香取君の演技力がいまいちとしても、脇の豪華さと充実がいい感じとなっていて一定のよさはあったのかと・・・。

だんだん(NHK 朝ドラ)
やっぱり今更だけど、マナカナでは主役はきつかったかなー。双子の特性を生かした2.3週あたりの入れ代わりがピークだったのかなー。
もっと入れ替わりを使えばよかったのだけど。実の親にすぐ見破られるような設定ではその後は仕えないよね。
歌のエピもまあ若干の盛り上がりはあったのだけどSG解散後はストーリーが脱力してしまったかな。
めぐみも、どうせなら看護師さんになった後でも介護士にも再挑戦するとかもっと盛り上げてほしかったなー。
のぞみの女将への転向も説明不足だったなー。節ちゃんの舞妓になりたい夢ももっと節ちゃんの子供のころから舞妓大好きー・・、とかたくさん振りがほしかったし。なにか、のぞみの女将エピのための無理やり感があるのか。
脇役の出来がいいだけに、全体が地味になってしまったのは残念だね。

ヴォイス〜命なき者の声(CX)
謎解きのいわゆるトリックがちょっとチープかな。
いい話にもり上げてはいるのだけど、どこか無理やりの設定が見かけられる。
ここらが説得力不足なのでは。
瑛太君は何だか地味・・。生田斗真君がもう少し全体にからんだほうがいいのに。
泉谷さんは時任三郎さんのお付き合いか?(Drコトー)。
何とももったいない・・役柄もらしくない・・。

キイナ〜不可能犯罪捜査官(NTV)
こちらのミステリーがもうすこしヴォイスより設定が飛んでいて、菅野さんの魅力に頼っているのでは。そういう設定と割り切って視聴すれば面白い。沢村一樹さんの使い方はもったいない。

Q.E.D.証明終了(NHK)
やっぱりミステリードラマは謎解きが重要な場面なわけで、そこでの中村蒼君の演技はどうにもしょうがない・・・。高橋愛ちゃんは役柄に合っていますし、可愛いのに・・・。残念。

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