2006年 年度別テレビドラマベスト10

年度別ドラマ感想過去ログ

(TVドラマデータベースさんの掲示板に投稿した原稿です)

 

※一部加筆、修正しています。(2009年6月現在)



【作品賞 連続ドラマ部門】

順位 題名 放送局 放送日 あらすじ 感想
第1位 僕の歩く道 KTV 10月〜12月 31歳の大竹輝明は自閉症で10歳程度の知能しかない。仕事についても周囲の輝明の障害への無理解で長く続かない。この間まで仕事をしていた弁当屋も嫌なことがあってやめてしまったという。そんな輝明が毎日自分の日常生活を簡単に書いたはがきを送っているあて先。それは輝明の幼馴染の松田都古。動物に興味があるらしい輝明に、自分が獣医をしている動物園の飼育係の仕事を紹介する・・・・。 1位はこれでいいでしょう。リアルな部分とメルヘン的な部分があるような。でも自閉症がどんなことかを教えてくれる・・。そして彼に影響を受けるその周りの人の暮らしが変わっていく・・。ともに生きる・・・。その意味がわかってくる。 
第2位 白夜行 TBS 1月〜3月 小学生の桐原亮二は同級生の西本雪穂と親しくなる。しかし二人が一緒にいる事を見た亮二の父親は雪穂と合わないように亮二に話す。
亮二はある日雪穂が雪穂の母に連れられて廃墟のビルに入っていくのを見つける。そして後をつけ、雪穂が入った鍵が掛けられた部屋の空調ダクトを伝って中に入っていくと・・・そこには亮二の父と雪穂が・・・。

とにかくこの主人公二人の、事件と殺戮を繰り返すという・・それだけ見れば、ろくでもない話なのですが・・しかしとても説得力は強い。
上位か、ワーストかの評価の差が表れたこの作品。原作を読みましたが。亮二と雪穂の二人のエピソードを、原作のプロットを下に、違和感を少なめに再創造するというこのドラマの完成度は高いと思う・・。

第3位 結婚できない男 KTV 7月〜9月 桑野信介は有能な建築家で、独身でイケメンだが皮肉屋だった。信介はその言動で周囲の人と軋轢を引き起こすのだったが・・・ 自分も結婚しておりませんし、この主人公の偏屈な?考え方はどこか近い・・。わかるような気がする・・。こういう何も起こらないことをドラマにしてしかも説得力があるという不思議な作品。面白い。余談ですが、信介さん使用曲でわかるのですがクラシック音楽の趣味が渋いのです。聞き込んでいる人ですな。このあたり信介の性格をよくあらわしているような・・。こういうところもいいです。
第4位 のだめカンタービレ CX 10月〜12月 有名音楽大学のピアノ科に在籍する千秋真一は学生の誰もが一目置くエリートだった。そんな千秋が演奏はめちゃくちゃだが歌心を持ったピアノ科新入生の野田恵に出会う。そしてなぜか千秋は恵に惹かれてゆく。

クラシックファンである私にとってはこれほど面白いドラマはないです。まあそんなことまでは・・といわれるかもしれませんが、芸術創作とはどんなこと?意味合いは何。というところがこのドラマで垣間見られると思います。

第5位 マチベン NHK 4月〜5月 天知涼子はかつては検事だったがある事件をきっかけに、検事をやめ弁護士になった。そんな涼子に今日もさまざまな事件が・・・。 江角さんの弁護士。いいです。似合っています。主人公の重いエピソードと、一話完結のそれぞれの話のまとまりはいいと思う。山本耕史君のとぼけた味。ジュリーのおじさんぶり。一徳さんとのGS競演は感慨深い。
第6位 ディロン〜運命の犬 NHK 5月〜7月 里中麻利は夫と二人暮らしの主婦。ある日、ペットショップの外で雨にぬれていた大型犬を見かける。保健所へ連れて行かれるはずだった犬を麻利は引き取る。ところが夫は犬が苦手だったのだが・・・・。

人的には犬好きではないですが、犬たちをうまく描いてあると思ってしまう。なんでしょうかね。画面で見るだけではかわいいとしか思わないからかな。お話は、犬の話もさることながら、人間の話。息子と母の照れもあってのおたがいの遠慮とか、嫁と姑さんの関係がちょっとクールなのだけど、最後にはお互いに分かり合って穏やかなやり取り・・・。いいですね。

第7位 神はサイコロを振らない NTV 1月〜3月 黛ヤス子は航空会社の地上勤務。彼女は10年前に親友のCAと恋人の操縦士を二人乗っていた航空機が消息を絶っていたことで亡くしていた。
そしてヤス子は会社から、10年前にタイムスリップをして飛行機の行き先だった長崎空港に現れると予言した科学者の言葉を確認するため、長崎出張を命じられる・・・。そして予言どおり到着予定自国に失踪した飛行機が現れる・・・・。そして・・・。

不思議なありえない設定の中で、乗客の一人一人の事情を描き、それに絡む黛ヤス子さんの乗客のことを考えた様々な対応、まじめでいい感じ。それを小林聡美さんがなんともうまく演じている。そして亜紀(ともさかりえ)と哲也(山本太郎)とこの3人の関係が何とも心地よい。最後はやはり設定のパラドックスを覆すことはなかった。流れはわかりますが何か寂しいな。この感じ。あっさりとした感じ。ここらがいい。

第8位 魂萌え! NHK 10月〜11月

関口敏子は、夫・隆之が心臓発作で急逝した後、夫の愛人の存在や二人の子供の生活の事などを知る。彼女は、それらの問題に翻弄されながらも前向きに生きていく。(以上ウィキペディアより)

言ってみれば夫に先立たれた中年おばさんの話だけど、遺産問題を解決し、愛人との対決でも最後には言いたいことは言ってしまう。高畑さんの最終回の吹っ切れた、前向きな姿がいいなー。それに比べてどこか中途半端な村井さんや、へたれている宇梶さんの男性像がなにか象徴的。

第9位 ギャルサー NTV 4月〜6月

アメリカ在住の日本人、北島進之助は謎のインディアン、ジェロニモIII世に「イモコ」という少女を捜して欲しい」と頼まれ渋谷へ向かう。
街中で投げ縄を振り回すといった進之助の奇抜な行動に、柳下ら商店街の人々は混乱する。そんな中、進之助はサキらギャルたちに出会う。

自分はこの手のお嬢さん方にはまるでかかわりがなく、理解できないのですがこれを見てなんとなくわかってきたような・・・。でもやっぱり誤解でしょうか?商店街の大人たちと少女たちとの絡み、掘り下げが浅く終わってしまったのは残念。シンノスケの意外な先生振りがいわゆる学園ドラマよりももっと説得力があります。

第10位 新人間交差点 NHK 8月〜9月

出雲で農業をする孤独な老人・寺島由次(仲代達矢)には、新聞記者だったという過去がある。姉のハル(赤木春恵)は、農閑期なのに毎日田んぼに出ている由次の最近の行状がどうもおかしいと考えている。ハルの孫娘、マリエ(佐藤江梨子)は大阪で新聞記者をやっている・・・。
マリエは記者の仕事に行き詰まっていた。マリエはとうとう仕事を投げ出し再び出雲に戻ることになるが、心配したハルは強引に由次に引き合わせる。

少々回数が少ないな。最後の息子との面会場面までの、サトエリが活躍する話がもう少したくさん有って、平行して由次の過去の振りがあるとよかったのでは。ともあれサトエリがこんなに健闘するとは思わなかった。やっぱり仲代さんは凄いな。この話ミステリーっぽい感じもあり、仲代さんは安楽椅子探偵のよう。 

選外 Dr.コトー診療所2006 CX 10月〜12月 五島健助は相変わらず島の人たちの診療を精力的に続けている。星野彩佳は飼い越しの勉強のため一時上京し、帰りの船で、彩佳の後任の看護士と出会う・・・。 さすがに最初のシリーズのような多彩な事件が起きて・・というわけには行かなかったのか、島の住民たちの治療のエピソードが多くなってしまいました。
そんな話でもコトー先生の人柄の素朴さや良さが常に表に出ていて、これが気持ちよかったです。
蒼井優さんメインの話が1話だけなのはちょっと寂しいな・・。やっぱり柴崎さんの話とかぶってはいけないので・・。というわけなのでしょうか?
最終回のやっとメインで出てきた彩佳さんと、コトーと鳴海先生の絡み。この話はよかったです。
選外 弁護士のくず TBS 4月〜6月

白石誠弁護士事務所所属の弁護士九頭と、新人弁護士の武田のコンビで一話完結で事件を解決していくコミックス原作のドラマ。

原作とは、ちょっと離れた豊川さんの独自のキャラ作り。抜群にうまいです。
1話完結で見やすい作り。途中から村崎真彩ちゃんが出てきて(この子が上手なんだな)ストーリに関連のあるお話をちょっと入れる。うまい作りです。
豊川さんの毒舌と、反語的な物言いで薄く社会をえぐって見せると言う、原作に流れている精神を汲み取るわけです。話の出来不出来があるのですが、全体にはまとまっていい感じで見られたかな。
(以上クール別感想より)
選外 下北サンデーズ EX 7月〜9月

東京都下北沢が舞台。主人公・里中ゆいかは千葉大学進学の為に山梨県から上京。上京したはいいものの、幼い頃から旅館を経営する両親から欲しいものを何でも買い与えられていた為、欲しいものも、希望も無くなってしまっていた。大学説明会でゲリラ的に劇団員勧誘を行った「下北サンデーズ」という貧乏小劇団に興味を持ち、公演を鑑賞したゆいかは感銘を受け、入団を決意する。

劇団での人間模様、そしてゆいかの夢と青春を描く。(以上ウィキペディアより)

やっぱり上戸彩ちゃんはうまいです。小劇場のことはどこまでリアルなのかはよくわかりませんが、いかにもさもありなんと言う感じ。面白い。小ネタは面白い部分も有るけどうざい感じもする・・・。

佐々木蔵之介が肝心なところでうまくお話の舵を切るのがうまい。そして山口紗弥加さんの濃いキャラが面白い。蔵之介さんとのバランスがいい。こうなると他のメンバーがちょっと地味に見えた・・・。最終回のドラマの世界がやたらとチープに書かれていて最後の展開は面白いけどちょっと強引かな?
(以上クール別感想より)

選外 人生はフルコース NHK 7月(全3回)

帝国ホテルの初代料理長、村上信夫の料理人としての行き方を描く・・。

村上シェフの波乱の人生。バイキング発祥の話とか、とても興味深く面白かったです。

ただ全体にお話が走っていまして、留学のエピソードもさらっと終わってしまった。

まあ最後のあの人がこの人という種明かしは面白いけど、関連する現在のエピソードにこだわりすぎたのかな。そのせいか肝心の村上シェフの話が短くなったのだろうか、やっぱり今と過去のお話を繋ぐには3回は短いのかな?

選外 マイ・ボス・マイ・ヒーロ NTV 7月〜9月

「関東鋭牙会」(かんとうえいげかい)の若頭、榊真喜男・27歳。ヤクザの組長を父に持つ彼は、次代組長を目指すも、まともに学校に通ったことがないために、簡単な四則計算さえ出来ないし、漢字も書けない。ケンカは強いが、学力は小学生以下。90秒以上考える事ができないため、香港での取引で交渉が決裂し、組に大損害を与えてしまう。
これに激怒した父親は、「組を継ぎたいのであれば、高等学校を卒業すること」を命じる。父親のコネを使って、年齢を詐称し、3年生に編入する事で高校に裏口入学した真喜男は、難しすぎる勉強と10歳年下の級友たちにうんざりするが、次第に「初恋・友情・勉強」といった、青春の楽しさに気づいていく。(以上ウィキペディアより)

やくざ物+学園物・・・好みじゃないのですが、見てみたらコメディタッチだったので気にせず気楽に見られました。いささかチープながら学園生活の楽しさをうまく表現していた。結論はやっぱりという感じながら、まあこういう方向しかないでしょうと思います。

長瀬君がT&D以上に役にはまっていますね。手越君はうまく絡む。一人一人のキャラ付けがいいな。うまい。

 

選外 14才の母 NTV 10月〜12月

中学2年生の一の瀬美希は1歳上の桐野智志と恋仲だった。
ある夜二人はデート中に暴漢に襲われる。智志が必死で美希を守り。ある小屋で美希は智志の手当てをする。二人は自然に抱き合い・・・。
2が月後気分が時々悪くなることである事を悟った美希。妊娠検査薬を買おうとするが小遣いが足りず、万引きしてしまう。
そして美希は自分が妊娠していることをを知ってしまう・・・。

主人公の妊娠から赤ちゃんの成長・・。このあたりに限ればとても盛り上げていい話になっていましたが、結局今後のこの若いお母さんの今後の子育ての大変さは、なんら実感のない私でも想像できてしまうわけで・・。不安がぼかされちょっといいように流れてしまった面はあるのかな・・。
美希の家族の十分なフォローがなければ美希の出産はうまくいかなかった・・。
若すぎる人の妊娠・・どうでしょう・・という問題提起のような話ではないのかな・・美希の出産への思いを十分に理解することはできなかった
選外 プリマダム NTV 4月〜6月

夫と子供のためだけに時間を使っていた平凡なパート主婦が、パート先の向かいにバレエ教室がオープンしたことをきっかけにもう一度自分のために時間を使おうと奮闘する、(以上ウィキペディアより)

黒木さんやはり主婦はお似合い。地味な話なのに上手な古田君もバレエをやることにして盛り上げたのでしょうか。明菜さんは演技、微妙かな。
でも皆さんも書かれていますがあの最後はないよ。急激にドラマを見る気分が下がった。うまくドラマとして挨拶も盛り上げて欲しかった。さもなきゃタイトルロールが終了し、それぞれの解決と言うか回想場面が終わってから、現実に戻るとか・・・。といってももうしょうがないね。
(最終回バレーの発表会シーンは生中継だった)
選外 役者魂 CX 10月〜12月

3歳のときに事故で両親を亡くして以来、天涯孤独の身の烏山瞳美(松たか子)は、大手芸能プロダクション「ヤナギサワエクスプレス」のマネージャー。

ある日、瞳美はそれまで担当してきた若手俳優のマネージャーを外され、舞台俳優・本能寺海造(藤田まこと)を担当となった。本能寺は、シェイクスピアの芝居しかやらないヤナギサワエクスプレスの大御所俳優だが、わがままで頑固な性格ゆえに敵を作りやすく、歴代のマネージャーは長続きせず家族からも距離を置かれて孤独な身であった。

瞳美は、大手都市銀行からヤナギサワエクスプレスに経理マンとして転職してきた相川護(森山未來)と共に、本能寺や”本能寺の子供”と名乗る姉弟に振り回されることになる。そして、瞳美や本能寺は、その姉弟との生活を通し、家族の意味を学んでゆく。(以上ウィキペディアより)

うーん。やっぱり第2回の劇中劇「リチャード三世」での本能寺の振る舞いは私には違和感がありましてな・・。別にそうシェイクスピア大好きというわけでもないのですが。そういう話じゃないということはわかるのですがねー。受け入れ難かった。どうも藤田さんの老いが見えるのがちょっとつらい・・・。

【作品賞 単発】

順位

題名

放送局

放送日

あらすじ

感想

第1位 新選組!! 土方歳三最期の一日(NHK正月時代劇 NHK 1月

佐幕に生き佐幕に殉じた“最後の武士”、土方歳三。
しかし土方は、巷間言われているような時代に取り残された旧体制の男ではなく、戊辰戦争のプロセスで銃と大砲を主力とする近代戦法を吸収した、フランスの軍人も賞賛する天性の軍人だった。<BR>土方歳三が最期に箱館の大地に見た夢は何だったのか?
「最期の一日」に焦点を絞って、激動の時代に尽忠報国を貫いた土方の思いを、熱くダイナミックに描く。(以上NHK公式ホームページより)

生き残った土方の後日談、山本耕史さんと愛之助さん、

吹越満さん、この三人のほとんど舞台劇のような掛け合い。

見ごたえがあった。完成度は今期一番!

第2位 古畑任三郎ファイナル〜フェアな殺人者 CX 1月

警察を退職しあるホテルの警備員になった向島。向島の腹違いの弟はあの大リーガのイチロー。そのホテルでは帰国しているイチローのイベントが、そして久しぶりに向島と再会したイチローはある男の存在を話す・・・そして事件が。

あのイチローが本人役で主演。犯人役に・・。

うーん(これは書くときの癖で古畑の真似ではない・・・)

プロ野球選手がドラマの主役に・・。驚きます。現役の野球選手が・・。

聞いたことがない。ちょい役で本人をやるとかは有るけど。
又これがうまいんだ。そりゃー役者さんのレベルではないが、

違和感が少ない。こんなことでいいのかなー。

たまにお兄さんとの野球の練習の話など実話が入る。

イチローには野球を専念してほしい。

ドラマで何日貴重な休みがつぶれたことか。

結局本人も乗り気なので断らないんだろう・・。
まあちょっとねー。個人的にはそう考えるけど

第3位

僕たちの戦争

TBS

9月

 台風が通過したばかりの海にサーフィンをしにやってきた男がいた。彼は、尾島健太(森山未來)。波は大荒れにもかかわらず、健太は海に向かってパドリングを始めた。今、まさに健太が沖に向かってサーフボードに体を預けているその海の上空を、昭和19年夏、九十三式陸上中間練習機が飛んでいた。操縦するのは石庭吾一(森山未來・二役)。年の頃は健太と同じぐらい。今しっかりと操縦桿を握っている吾一の遠くで稲妻が走る。と同時に彼には飛行機のエンジン音が聞こえなくなり、前方の視界が歪み意識が遠のいていく。一方、現代の健太にも、大きな波を捉えようとした矢先、目の前に大きな半透明の壁が立ちはだかり気が遠くなっていく。そして、お互い目を覚ました所は、今まで見た事のない風景が広がる場所。どうやら2人は、何の偶然からか入れ替わってしまったらしい…。

 SFなのに間接的な反戦メッセージあり。現代の話とうまく絡ませて、見るのがつらい戦争時代の話もちゃんと見ることが出来た。森山未来君の好演が光ります。 

第4位

電車男〜最後の聖戦

 CX

 9月

 劇的な形で結ばれたエルメスと電車男。それから一年経った今でも、二人の交際は順調だ。電車男は、そろそろプロポーズをと考えているが、今いち、そんな自分の気持ちにエルメスが応えてくれるのか自信がない。そんな矢先、電車男は、タヒチに伝わる運命のブラックパール(黒真珠)には、自分の恋愛の行く末が記されているという情報を耳にする。かくして、電車男は、エルメスへの揺るぎない気持ちへのさらなる自信を深めるためにタヒチ行きを決意する。だが、一方、エルメスには、経営が傾きかけた祖父(藤村俊二)の会社への援助を条件に、秋葉原市場を牛耳ろうともくろむIT企業の社長・前園(北村一輝)との見合い話が持ち上がっていた。悪意に満ちた魂胆を胸にしたたかにエルメスに接近する前園に、エルメスは? そして、そのエルメスを取り戻すため奮闘する電車男。変貌を遂げる秋葉原を舞台に、ついに電車男の正体が明らかになる!?

(以上AMAZONDVD解説より)

 いわゆる2ちゃんのエピソードから離れて、まったくのオリジナル脚本で、うまく本編(連続ドラマ)の続編としてつなげてあると思います。くだらないといえばそうなのだけど作りがうまい。掲示板投稿もそれらしく作ってあるし・・。出番が少ないですが伊藤美咲さんはやっぱりエルメスがはまり役でしょ?

第5位

父に奏でるメロディー 

NHK名古屋

 6月

 実際にあった工場再建話を基に制作された、心に響く感動の物語。倒産の危機にあえぐ工場を舞台に“娘の夢をかなえたい父”と“父に夢を捨てて欲しくない娘”の愛と葛藤が美しく描かれたドラマ。小林薫、佐藤千亜妃、國村隼、高橋ひとみほか出演。

(以上AMAZONDVD解説より)

 NHK名古屋製作。倒産から従業員による奇跡の再建と言う、実話を元にしたドラマ。倒産→身の振り方で苦悩する・・。他人事とは思えません。従業員だけで会社を再建すると言うのはとても困難。実現させるのはたいしたもの・・。シリアスな話の中で、娘の音楽とのかかわりをうまく絡めていいドラマになっています.。 

 選外

メッセージ 伝説のCMディレクター 杉山登志 

 MBS

 8月

 1960年代から1970年代にかけて、日本のテレビコマーシャルの創成期を築いてきたテレビCMディレクター・杉山登志(すぎやま・とし)の生涯を綴る。杉山は、資生堂の「サンオイル」や「のんびり行こうよ」の歌で有名な鈴木ヒロミツが出演したモービル石油など、昭和を代表するテレビCMを数多く製作したドラマは、"CM界のカリスマ"と呼ばれながらも1973年、37歳の若さで自殺した杉山の記録を元にドキュメンタリータッチで描く。杉山登志役は藤木直人が、杉山の弟でCMカメラマンの杉山伝命(すぎやま・でんめい)役は、青年期を平岡祐太、熟年期を藤竜也が演じた。杉山の自殺から33年後の2006年夏。CM制作会社に勤務するCMアシスタント・ディレクターの松本佐和(内山理名)が新しいCMを製作するために、一人の男を訪ねた。その男は、杉山伝命(藤竜也)だった。佐和は、杉山が自殺した数年後に生まれた。学生時代に杉山が製作したCMのVTRを見て、杉山の魅力に惹かれ、CM業界の仕事を始めた・・・。

(以上ウィキペディアより)

 

 前半部分見ていないので、詳しくは書けないのだけど・・。CMという商業主義的な芸術手段。限られた中で精一杯の表現をするというCMディレクター杉山登志さんをうまく描いているのでは。評伝的なものとして興味深いです。藤木君が飄々とした杉山登志さんをうまくあらわしているのでは・・。現在の佐和さん(内山理名)のプロットがあまりうまく絡んでいないような。伝命さん(大人役)が藤竜也さんではちょっと貫禄がありすぎて青年期の平岡祐太君とはうまくつながらないな。

 

 選外

 いつか逢う街

NHK福岡

 

 福岡県飯塚市の「嘉穂劇場」。大正10年に開場し、以来80年以上にわたって地域の人々に愛されてきた飯塚のシンボル的な存在。この全国でも貴重な歌舞伎様式の芝居小屋が今回の舞台である。  主人公は幼い頃からこの嘉穂劇場を遊び場に育ち、出入りの畳屋として劇場とかかわり続けている、野田岳史(永島敏行)。彼には大きな悩みがあった。得意とする手作り畳の発注が減っていき、やりがいを感じられなくっていたところへ、友人が経営する広島の企業への誘いが来たのだ。妻・真弓(藤吉久美子)や息子・徹(永嶋柊吾)の反対を押して広島へ行くことを決意しつつある頃、地元の和太鼓クラブに所属している徹が練習場の嘉穂劇場で、火の玉を見たと騒ぎ出す・・・。

(以上NHK公式ホームページより)

 以前、この時代、スタンディングオベーションはない書いたのですが、まあそれを別にしても、基本的には地方色を感じさせる気持ちのいいドラマ。書き忘れましたが藤吉久美子さんが懐かしい。こういう役はいい。似合っています。

 選外

かあちゃんが来た

 NHK

 1月

 山形県のスイカ農家にベトナム人の後妻がやってくるというお話。スイカ農家を営んでいる良昭は数年前に妻に先立たれた。いまは息子の良太と、祐次、祖父の喜一の4人暮らしの男所帯。斡旋業者の世話でベトナムから後妻をもらうことになる。それを聞いた子供たちはずっとふさぎこんでいる。

ベトナム人の後妻、リンさんがやって来た。喜一と良昭は歓迎するが、良太と祐次は会おうとはしない。ようやく席につき、リンさんは皆に手縫いのシャツをお土産として渡す。喜一と良昭はすぐに着てみようとするが、良太と祐次は着ようとしない。

リンさんとの暮らしが始まった。リンさんが作ったベトナム料理を良太と祐次は食べようとしない。しかし徐々に祐次はベトナム料理に慣れて食べるようになる。そんな祐次を良太は怒る・・・・。

 

 脚本コンクール最優秀賞受賞作。山形の田園風景が何とも懐かしく、異国の地へ足を踏み入れたベトナム人花嫁のお話。リンさんと子供たちのふれあい。子供たちがいかにも子供らしくて。いい感じ。佳作です。ちょっと時間が短いかな。

【個別部門】

受賞者、受賞対象 題名 放送局 感想
演出賞 星護、河野圭太、三宅喜重 僕の歩く道 NHK ・ドラマの雰囲気がいい。好き嫌いはありましょうが私は好き。
主演男優賞 玉木宏 のだめカンタービレ CX 玉木君、役にはまりまくり、指揮は勉強しましたねー。実は、イチローにしようかと思ったのですがさすがにちょっと・・。阿部ちゃんはこのぐらいは普通かな・・。
主演女優賞 長澤まさみ セーラー服と機関銃 TBS ちょっときついシーンが多いので全部見てはいないのですが、でもなぐりこみ?シーンのあのまさみちゃんの叫びだけで十分でございます。
助演男優賞 武田鉄矢 白夜行 TBS 濃いです。鉄矢さんの演じた中では一番だね。
助演女優賞 夏川結衣 結婚できない男 KTV ・ナチュラル、お年なのにキュート。文句なくすてきです。

新人男優賞

泉澤祐希

白夜行・巧妙が辻・ラストファイト

 

白夜行第1回、前半は完全に雪穂(福田麻由子)のペース、しかし後半ぐらいから徐々に亮二(泉澤祐希)がリードし始めるあたり。

新人女優賞

福田麻由子

白夜行

TBS

新人じゃなくて助演じゃないのといわれるかもしれませんがじっくり見たのはこのドラマが私としてははじめて。えー、とにかくすごい子ですこの子は。CBC製作「スジナシ」(ドラマじゃありません即興劇)をご覧になった方はよくわかると思う。

脚本賞

尾崎将也

結婚できない男

KTV

文句なく、このあるある感がすばらしい脚本。

企画賞(製作)

若松央樹(CX)、清水一幸(CX)

のだめカンタービレ

CX

クラシック音楽のことをよく知っているドラマ作り。
主題歌賞 みんなひとり(歌唱;松たか子)、(作詞・作曲・プロデュース:竹内まりや) 役者魂 CX 松さんの声の特徴をうまく生かしているまりやさんの曲作り。
台詞賞 「ありがとうも、ごめんなさいも、生きている内に言っておきたいし。聞いておきたい」 ディロン〜運命の犬 NHK 美佐江(池内淳子さん)の言葉。これは年齢を重ねた人にとって妥当なんじゃないか。

 

 

 

 

台詞賞のおまけ、あとは「私の若いころはフォークソングがはやりで、大人が嫌い体制が嫌いと言いながらギターを弾いたものです。(中略)。面白い時代だったのよ。大人も子供も熱くてさ。今は若者も簡単に居場所作れちゃうから。こうやって安全なところにいれば、叱ってくれる大人もいない。それじゃつまんないだろうと思ってさ。ちょっかいを出したの。あ、家賃はそのままでいいからね」(NTV:「ギャルサー」より、集会所で「さなえちゃん」を歌ったあとの土谷(高田純次)の言葉・・・

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